外壁塗装の色の選び方 — 面積効果・汚れ・退色で考える(色見本つき)
外壁の色決めでつまずきやすいのは、小さな色見本で選んで、家一軒に塗ったら思っていた色と違ったというところです。
このページでは「どの色が人気か」は扱いません。当サイトが根拠を示せないからです。 代わりに、自分で判断するための5つの軸と、判断の途中で使える色見本を置きます。
まず知っておくこと:画面の色は、塗った壁の色ではありません
このページの色見本も、あなたが見ている画面の設定・明るさ・周囲の光で見え方が変わります。塗料の色を確定する用途には使えません。
色を決める最後の一歩は、次のどれかで行ってください。
- 塗料メーカーの色見本帳(実物の塗膜で作られています)
- A4以上の大きな色板を業者に用意してもらう
- 試し塗りを壁の一部に依頼する
見本帳の小さなチップだけで決めない、というのがこのページの実質的な結論です。
軸1:面積効果 — 大きく塗ると印象が変わる
同じ色でも、小さなチップで見るときと、壁一面に広がったときとでは見え方が違います。一般に、面積が大きくなるほど明るく・鮮やかに感じられます。
つまり、色見本帳で「ちょうどいい」と感じた明るさは、壁全体では想像より明るく見えやすいということです。
よく「見本より何段階か暗めを選べ」という言い方をされますが、その段数を当サイトは示しません。塗料メーカーの体系も見本帳の刻みも一様ではなく、根拠を示せない数字になるからです。大きな色板で確かめるのが確実です。
軸2:汚れの目立ち方
外壁につく汚れは、砂ぼこり・雨だれ・排気などが中心で、灰色から茶色の範囲に寄ります。
そのため、壁の色がその範囲から遠いほど、汚れとの差が出て目立ちやすいという関係になります。真っ白や濃い黒が汚れを拾って見えやすいのはこのためで、中間的な明るさ・彩度の色は差が小さくなります。
これは色の性質から言える傾向で、「この色なら汚れない」という話ではありません。どの色でも汚れはつきます。
軸3:退色 — 色そのものと、塗料のグレードの両方で決まる
色あせは2つの要因が重なります。
- 顔料の色:一般に、鮮やかな赤や青などの彩度が高い色は、変化が目に見えやすい
- 塗料の樹脂グレード:耐候性そのものが違う
2つ目は色とは別の軸なので、塗料グレード別の費用と耐用年数で確認してください。「この色は何年で褪せる」という年数は、当サイトでは示しません(塗料と環境で変わり、根拠のある数字を出せないためです)。
軸4:屋根・サッシ・付帯部との組み合わせ
外壁だけを単独で選ぶと、既存の屋根やサッシの色と喧嘩することがあります。塗り替えないことが多いのは次の部分です。
- 屋根(同時に塗る場合を除く)
- サッシ・玄関ドア・シャッター
- 雨樋・破風・軒天(付帯部として別料金のことがあります)
先に「変えられない色」を書き出してから外壁の候補を絞ると、手戻りが減ります。付帯部が見積りに入っているかどうかは「一式」見積りの落とし穴で確認できます。
軸5:自治体の景観ルール
景観計画区域や景観地区では、外壁の色に基準が定められていることがあります。 彩度の上限がマンセル値で示されることがあり、届出が必要な場合もあります。
すべての場所に適用されるわけではありませんが、該当するかどうかは事前に自治体へ確認する価値があります。後から塗り直しになると費用が二重になります。
同じ窓口でお住まいの自治体の助成金も確認できることがあります。
色見本(画面表示のめやす)
実際の塗膜の色ではありません。 色の系統を掴むための表示です。名前は当サイトが便宜的に付けたもので、製品名でも色番号でもありません。
- オフホワイト明るい/汚れの差は出やすい
- ベージュ中間的な明るさ
- グレージュ灰と茶の中間
- ライトグレー汚れの色と近い範囲
- ミディアムグレー濃さの中間
- チャコール暗色/日射をよく吸収する
- ブラウン屋根色と合わせやすい範囲
- グリーングレー彩度は低め
- ブルーグレー彩度は低め
- テラコッタ彩度が高い/変化が見えやすい
濃い色は日射を多く吸収します。どれくらい室温や塗膜の寿命に効くかは製品ごとの測定値の話なので、遮熱性能を求める場合は塗料の選び方の機能性塗料の項と、製品カタログの実測値を確認してください。
決める順番
- 変えられない色を書き出す(屋根・サッシ・玄関ドア・雨樋)
- 系統を2〜3に絞る(この記事の5つの軸で)
- 自治体の景観ルールを確認する
- 大きな色板か試し塗りで確かめる(ここまで来て初めて確定)
- 見積りに付帯部が含まれるか確認する
色が決まっていなくても、費用の見当は先に付けられます。費用シミュレーターで坪数と外壁材から概算を出し、坪数別の費用と内訳で何にいくらかかるかを見ておくと、業者と話すときに比べやすくなります。
よくある質問
濃い色にすると本当に暑くなりますか
一般に、濃い色ほど日射を多く吸収します(遮熱顔料を使った製品など例外もあります)。ただし室内の温度が何度変わるかは、断熱・屋根・窓など外壁以外の条件に大きく左右されるので、外壁の色だけで決まる話ではありません。遮熱塗料を検討する場合は、製品ごとの実測値を確認してください。
汚れが目立たない色はどれですか
汚れの色(灰〜茶)に近い範囲の色は差が出にくく、そこから遠い色(真っ白・濃い黒)は差が出やすい、という関係です。「汚れない色」はありません。
2色に分ける場合、どこで切りますか
階で切る/出っ張った部分で切るといった分け方がありますが、比率の目安を当サイトでは示しません(根拠のある数字ではないためです)。建物の形で適切な位置は変わるので、大きな色板を当てて実物で見るのが確実です。